ものみの塔協会が真の組織でないなら、どこが真の組織なのですか。

知りません。自分で見つけてください。

あなたはいったいどれほどの宗教を調べて、ものみの塔協会が真の組織で、他の宗教が偽りだという結論に達しましたか。私が知っている宗教はエホバの証人だけなので、そのほかの宗教が真理だとか偽りだとか言うことはできません。しかし、唯一関わりのあったものみの塔協会の教えが真理ではなく、偽りであることは知っています。こういった質問は、カルトのメンバーがよくするものだという意見がありますが、あなたはどう思われますか。

 破壊的カルトの中では、そこをやめる正当な理由というものは絶対にない。カルトでない諸団体―加入者が自分で選んでやっていく固有の権利を認める―と違って、マインド・コントロールの団体は、正当な「やめる理由」などというものは存在しないことを非常に強調する。人々がやめる理由は、ただ弱さ、狂気、誘惑、(脱洗脳者による)洗脳、高慢、罪、等々でしかないとメンバーは教わる。
 メンバーたちは、もしも自分がやめるようなことがあると、自分や家族や人類に恐ろしい結果が及ぶという信仰を、徹底的に教え込まれる。カルトのメンバーはよく「この道より良い道を教えてください。そうすればやめます」と言う。だが彼らは、自分が言ったことを証明するだけの時間も精神的手段(情報その他)も与えられていない。彼らは、心理的な牢獄に閉じこめられているのである。(強調はGNU)
スティーヴン・ハッサン著、浅見定雄訳『マインドコントロールの恐怖』(恒友出版、1993年)、158ページ

ここでたとえ話を一つ。

ある企業で熱心に働いていた人が、その企業が詐欺を行っていることを知り、勤務し続けることは詐欺に荷担することになると気付いたらどうするだろう。良心がある人なら、その企業を退職するだろう。そして、ある人は他の企業に再就職するだろう。ある人は自分で会社をおこすだろう。またある人はフリーランスで仕事をしていくだろう。

その企業がさらに他の人を騙すことのないよう警告すれば、解雇された腹いせだ、まだ未練がある証拠だと言われる。その企業の社員には、自分が詐欺に荷担していることに気づかない人もいる。詐欺の実態を伝えられても、耳を傾けることすらしない人もいる。薄々気づいていながら、「ここを辞めたらやっていけない」と思いこんでいて、辞められない人もいる。ここを辞めてどうやっていけばいいんだ?再就職先を世話しろ、と言う人もいる。 そんな人には、「自分で見つけろ」としか言いようがない。それとも、自分で探す努力もせず、そもそもその能力すらなく、誰かに「この企業こそあなたにふさわしいですよ」と紹介してもらわなければならないのだろうか。まあ、詐欺に荷担することに良心の呵責を感じないのなら、そこにとどまり続ければいい。

仕事を辞めても貯蓄、退職金や失業保険があるように、もしあなたがクリスチャンなら聖書と聖霊の助けがあることでしょう。あなたには求道心というものがありますか。もし宗教を依存の対象としておられ、その教えの真偽に興味がないのならそのまま留まっておられれば良いと思います。しかし、もし真理を追究したいとお考えなら、ぜひ組織のことをもう一度さまざまな角度から検証されることをおすすめします。

わたしたちは、自分自身が信じている事柄だけでなく、どんな組織であれ、自分の関係している宗教組織の教える事柄をも調べてみるべきです。その教えは神のみことばと完全に一致していますか。それとも、人間の言い伝えに基づいていますか。真理を愛しているなら、こうして調べてみることを恐れてはなりません。
『とこしえの命に導く真理』、13ページ


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